安い大容量モバイルバッテリーをレビューしたらスペック通りの製品じゃなかった件

モバイルバッテリーといえば大体ある程度以上の値段がしますが、中には安いものがありそれを欲しい人もいます。

安くてちゃんと使えそうなモバイルバッテリーを探していたところ、今回紹介する製品「A20」を見つけたので実際に買ってレビューします。結論から言うと安物は買わないほうがいいです。

安い大容量モバイルバッテリー「A20」の仕様と付属品

モバイルバッテリー「A20」のパッケージの表面は、中のモバイルバッテリー本体が見える造りになっています。裏面には特徴や注意事項が書かれています。

中身は以下の通り。

最近はUSB-Cケーブルを使うことが多いので、付属のMicro USBケーブルを使うことは少ないと思われます。

充電用の短いケーブルは、USB-Cなら「エレコム MPA-AC01BK」、Lightningなら「エレコム MPA-UAL01BK」がおすすめ。

本体の大きさは縦約14.0cm×横約7.0cm×幅約15.3mm。片手で持てるスマホぐらいのサイズ感です。表面にはギザギザの斜め線の模様が入っています。

本体底面の端子は以下の通り。

USB-C端子を使ってスマホを充電することは出来ません。ここは少し残念。

入出力ともに5V-2.1A＝10.5Wです。2台同時に充電すると出力は落ちます。本体のバッテリー容量は12200mAhです。

サイドにある電源ボタンを押すと、バッテリー残量がLEDで表示されます。

モバイルバッテリー「A20」をレビュー　残念な結果に

それではモバイルバッテリー「A20」をレビューします。

A20は本体にあるLEDでバッテリー残量が分かります。スマホ充電時の見方は説明書通りなら以下のとおりです。

LEDの状態	バッテリー残量
1つ点灯	1~25%
2つ点灯	26~50%
3つ点灯	51~75%
4つ点灯	76~100%

A20本体充電時の見方は説明書通りなら以下のとおりです。

LEDの状態	バッテリー残量
1つ目点滅	0~25%
2つ目点滅	26~50%
3つ目点滅	51~75%
4つ目点滅	76~99%
すべて点灯	100％

スマホ本体を充電　挙動がおかしい

バッテリー容量が推定3453mAhになっているOPPO A73を使い、A20の性能を検証します。

A73の残量が55%の状態から充電したところ以下のようになりました。

経過時間	スマホ	モバイルバッテリー
開始	55％	4つ目のLED点灯したて
27分後	80％	3つ目のLED点灯
75分後	100％	3つ目のLED点灯

10.5Wらしい速度で充電できています。その後77％から100%まで充電してみましたが、LEDは変わらず3つ点灯していました。

その後、別日にA73の残量が21％、A20はLEDが3つ目から2つ目変わってすぐの状態で充電したところ、A73が60％になった時点でA20は残量が空に（約1346mAh分充電）。

1メモリあたり2348ｍAh以上ありそうだと思いましたが…挙動がおかしいです。A20本体を充電して詳しく検証してみます。

モバイルバッテリーの充電　容量も挙動もおかしい

A20本体の残量が空の状態で充電を開始しました。

経過時間	モバイルバッテリー	充電できた推定容量
開始	1つ目のLED点滅	0mAh
8分後	2つ目のLED点滅を確認	約256ｍAh
42分後	3つ目のLED点滅を確認	約1346mAh
166分後	4つ目のLED点滅	約5320ｍAh
226分後	4つ目のLED点灯	約7248ｍAh

誤差はあると思いますがこんな結果に。測定ミスしてなければ、容量を示すゲージがろくに機能していないことになります。また、容量も約7248ｍAhしかないということに。

1000円だと5000mAhのものが多かったので、同じ値段で約7248ｍAhのモバイルバッテリーが買えると思えば悪くはないのですが…。

まとめ：スペック通りじゃない期待はずれな出来のモバイルバッテリー

今回紹介したモバイルバッテリー「A20」を検証したところ、容量が約7248ｍAhしかないうえ残量を示すインジゲーターの挙動もおかしいという結果になりました。有名メーカーの製品と比べなくてもクオリティが低いのが分かります。

仕様をきちんと理解したうえで使うなら値段と容量を考えると悪くはない気がしますが…、買って使うのはせいぜい玄人ぐらいでは？

正直これを買うぐらいなら、Ankerの「523 Power Bank」や「PowerCore Slim 10000」でも買ったほうがいいです。

あと気になるのは耐久性ですが、こればかりは長期間使用してみないと分かりません。