PX-W3PE5対応 「PX-W3PE4」3ヶ月使用レビューと安定して動かすための導入方法を解説

TS抜き
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地上波とBS/CSをそれぞれ2番組同時に視聴・録画可能な定番チューナー、「PX-W3PE4」を実際に買ったので導入方法を解説します。仕様がほぼ同じPX-W3PE5」を買った人にも参考になるように書きました

また、3ヶ月ほど使ってみたので簡単にレビューもしました。結論から言うとかなり安定して使えています

良いところ
微妙なところ
  • ドロップほぼなし
  • 内蔵型なのでスッキリ
  • ロープロファイル対応
  • 地上波とBS/CSをそれぞれ2番組同時に視聴・録画可能
  • チューナー数は足りるなら十分
  • 非公式ドライバだと内蔵カードリーダーは使用不可
  • 内蔵カードリーダーの出来はあまり良くないらしい
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PX-W3PE4のスペックとPX-W3PE5での変更点

PX-W3PE4のスペック

チューナー数地上デジタル放送 : 2
BS/CSデジタル放送 : 2
ロープロファイル対応
データ転送内部USB2.0端子
電源PCI-Express
カードリーダー内蔵

PX-W3PE4はデスクトップパソコンに内蔵して使うタイプのチューナーで、PCIeから電源を取り内部USB端子でデータを転送します。

録画・視聴は地上波とBS/CSをそれぞれ2番組同時にすることが可能です。

また、カードリーダーが内蔵されているのでB-CASカードを本体に挿して使うことができます。ただし、非公式ドライバのWinUSB版px4_drvを使用する場合は使えません

ちなみにPX-W3PE4は生産が終了しています

PX-W3PE5になって変わったところ

後継機種のPX-W3PE5では以下の部分が変わりました。

データ転送内部USB2.0端子→PCI-Express

PX-W3PE4からの変更点について参考サイトから引用します(装飾は筆者が施したものを含む)。

基本部分はPX-W3PE4に非常に似ており、新規にPCIe-USB変換チップ「MCS9990CV-AA」が実装されていることが確認できる。内部USB接続が不要になっているが、PCI-Expressから変換を経て内部接続されるように仕様変更されただけで、劇的な設計変更が行われているわけではない。内部的には PX-W3PE4、PX-Q3PE4 とほぼ同一の仕様で、内部USB変換するチップを搭載しただけの構成。そのため PX-W3PE4/Q3PE4のドライバを微変更することで問題なく動作させることができる。BonDriverも同様で、一部の記述を変更して強制的に動作させることが可能。

TS抜きチューナー備忘録2023 – PX-W3PE5

PCIe 接続だけで OK なのを謳い文句にしてはいますが、どちらかというと PCIe 接続なのにメインのデータ通信は内部 USB という今までの機種がイレギュラーだったんだよな…と言わざるを得ません。
ハードウェア的にも単に USB ⇔ PCIe 変換チップを搭載した程度で、特に大きく改良が加えられているわけでもありません。それでも内部 USB 接続でなくなったことで、内部 USB 端子の接触諸々を気にする必要がなくなったという点では、若干ドロップ対策になっている可能性はあります。

前述の通りハードウェア構成はほとんど変わっていないので、PT3 のようなド安定チューナーだと思って買うと期待外れになるかもしれません。とはいえ、非公式ドライバを入れればかなり安定して使えます。

【2022年版】おすすめTS抜きチューナーの選び方 | つくみ島だより

このように、PX-W3PE4とほぼ同一の仕様になっています。こちらを選ぶメリットは接続をPCIeだけで済ませることができるぐらいです。内部の配線を楽にしたい人は選ぶといいと思います。

チューナーの安定性に関しても大きく変化があったわけではないようなので、この記事ではPX-W3PE4を使用して検証をしています。

また、PX-W3PE5のみ視聴ソフトのPLEX TVが付属していますが、TS抜きをする場合はTVTestやEDCBを使うので不要です。

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PX-W3PE4をパソコンに取り付ける(PX-W3PE5にも対応)

では、実際にPX-W3PE4をパソコンに取り付けてみます。一部手順を除けばPX-W3PE5も取り付け方は同じなので、そちらを買った人も参考になるように解説します。

準備:チューナー以外に必要なものは3つ

テレビを見るためには、パソコンに加えチューナー以外に

  • B-CASカード
  • B-CASカード用の外付けカードリーダー
  • アンテナ線

の3つが必要になります。

B-CASカードはチューナー本体に付属していないので、壊れたテレビ・レコーダーなどから引き抜いて使ってください。余ってない場合は各自Google検索で他所のサイトを参考に。

外付けカードリーダーは、非公式ドライバのWinUSB版px4_drvを使うと内蔵のカードリーダーが使えなくなるので必要になります。

自分が持っているのはSCR3310NTTComですが、高くなっているので今買うなら「SCR3310V2.0」がおすすめです。AmazonのレビューでB-CASカードが認識して使えたとの報告があったので問題ないと思います。

アンテナ線がない人は、TARO’Sなどが売っている2つに分配できるケーブルを買ってください。

必要なものが揃ったらいよいよパソコンに取り付けます。

ロープロファイルからフルハイトのブラケットに変更(必要な方のみ)

※12月23日:ロープロとフルハイトが逆になっていたので加筆・修正

ロープロファイル対応のブラケット

PX-W3PE4とPX-W3PE5にはロープロファイルに対応したブラケットが本体に、そしてフルハイトに対応したブラケットが別途付属しています。ブラケットのサイズがあっていないと接続できないので、使用しているパソコンに合わせて替える必要があります

替え方は簡単。ネジを外して交換するだけです。

データ転送用のUSBケーブルを接続(PX-W3PE5は不要)

PX-W3PE5はPCIe経由でデータ転送するので不要です。飛ばしてください。

パソコンに取り付ける前に、データ転送用のUSBケーブルを本体に接続します。

接続したら、端子の形状を確認してから反対側をマザーボードのUSB2.0端子に接続します。しっかりと差し込んでください。

USB2.0端子の空きがない場合はUSB3.0やUSB-Aから変換するアダプタを使えば接続できますが、安定性を考えたらなるべく使わないほうがいいと思います

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マザーボードのPCIeスロットにチューナーを接続

ケースのPCIスロットのカバーを外します。

マザーボードのPCIe端子に接続し、ネジで止めます。

原因は不明ですが、自分の環境だとPCIeスロットにしっかり差し込むと画像のようにプラケットがうまく合いませんでした。

しっかり差した状態
プラケットに合わせた状態

合うように調整させると右の画像のように少し抜けた状態になります。チューナーがしっかり刺さってないので不安に感じましたが、動作に支障はありませんでした

過去にサウンドカードで同じことが起きましたが普通に使えてるので、PX-W3PE5で同様の現象が起きてもおそらく問題ないはずだと思います。

 

最後にアンテナ線を地上波とBS/CSの表記に合うように接続。そして、外付けカードリーダーにB-CASカードを挿入してパソコンに接続すれば完了です。

ドライバのインストールやソフトの設定などをする(Windows向け)

取り付けたら、非公式ドライバのインストールや録画・視聴に使うソフトウェアの設定をします。この記事ではWindowsを使用している方向けに解説をします。

WinUSB版px4_drv、BonDriverProxyEx、TVTest、EDCBはつくみ島だよりの記事からダウンロードし、適当なフォルダ(迷ったらCドライブのルートに「DTV」フォルダを作成)に解凍しておいてください。

ドロップを減らすために電源関連の設定を変える

電源オプションから「USB設定」の「USBセレクティブサスペンドの設定」を無効に、「PCI Expressのリンク状態」の「電源管理」をオフにしておきます。

PX-W3PE5ではデバイスマネージャーから本体のUSBハブの設定も変えます。詳細をAmazonのレビューから引用します。

なおPX-W3PE5はPCI-e接続ですが写真のデバイスマネージャーにもあるように内部的にはUSB接続のようです
なのでPX-W3PE5がつながってるUSB HUBのプロパティ-電源管理で省電力の設定をOFFにしておかないと不安定になりますので注意が必要です

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1FN7J8IK3LNJR

これらをしておくと動作の安定性が高まり、ドロップを減らせるようです。

あと、ついでに「スリープ解除タイマーの許可」を「有効」に変えましょう。スリープから復帰するときのトラブルを減らせます。

非公式ドライバ、WinUSB版px4_drvをインストール

「Driver」フォルダの中にある「cert-install.jse」を実行して自己証明書をインストールします。

デバイスマネージャーを開き、ほかのデバイスにあるチューナー(PX-W3PE4ならPXW3PE4)を右クリックして「ドライバの更新」を選択。「コンピュータを参照してドライバを検索」を選択します。

参照をクリックし、先程の「Driver」フォルダを選択して次へ押します。

「インストール」を押してドライバが正しくインストールされれば成功です。

視聴・録画に必要なBonDriverProxyEx、TVTest、EDCBの設定

視聴・録画に必要なBonDriverProxyEx、TVTest、EDCBを導入し、PX-W3PE4とPX-W3PE5を使うために必要な部分の設定だけを変更します。それ以外の部分は変えなくてもいいと思います。

BonDriverProxyExの導入と設定

WinUSB版px4_drvの「BonDriver_PX4_64bit」フォルダ内にあるファイルをすべてコピーし、「BonDriverProxyEx_64bit」内の「BonDriver」フォルダに貼り付けます。

あとはEncToolsのBonDriverProxyExの記事を参考に設定します。

BonDriverのグループ分けで迷ったら画像のとおりにしてください。

設定ファイルのサーバーのIPアドレスは、録画に使うパソコンのみ127.0.0.1(自分自身を指す特別なIPアドレス)に設定。それ以外は録画するパソコンのIPアドレスを固定してそれに合わせます。

IPアドレスの固定方法は以下の記事を参考にしてください。

TVTestでチャンネルスキャン

TVTestでチャンネルスキャンをし、問題なく映るかチェックします。まずBonDriverのファイルを配置しておきます。

地上波とBS/CS、それぞれ対応したBonDriverを選択します。

設定のチャンネルスキャンを選択し、スキャン開始を押します。

スキャンが完了するとチャンネル一覧が表示されます。これを地上波とBS、CSでやります。

EDCBとEPGTimerの設定

EDCBでチャンネルスキャンをします。まずBonDriverのファイルを配置しておきます。

地上波とBS/CS、それぞれ対応したBonDriverを選択し、チャンネルスキャンを押します。

正しくスキャンされれば成功です。これを地上波とBS/CS両方でやります。

最後にEPGTimerのチューナー数の設定を2に、EPG取得に使用する数をすべてに変更します。地上波とBS/CS、それぞれに対応したBonDriverすべてで同じ設定にする必要があります。

以上で終わりです。あとは好きなように視聴・録画をしてください。

PX-W3PE4 3ヶ月使用レビュー ドロップはほぼなく安定

PX-W3PE4を約3ヶ月使ったので簡単にレビューしておきます。以下の内容は、仕様がほぼ同じPX-W3PE5を買う人にも参考になると思います。

良いところ
微妙なところ
  • ドロップほぼなし(無くすことも可能)
  • 内蔵型なのでスッキリ
  • ロープロファイル対応
  • 地上波とBS/CSをそれぞれ2番組同時に視聴・録画可能
  • チューナー数は足りるなら十分
  • 非公式ドライバだと内蔵カードリーダーは使用不可
  • 内蔵カードリーダーの出来はあまり良くないらしい

ドロップはほぼなく、安定性はかなり高い

非公式ドライバはネットの評判通りかなり安定しています。

ログの一部

EDCBに残っていたログを見てみると、18日間で地上波44番組とBS74番組の計118番組を録画(そのうち80番組が30分以上の番組)。発生していたドロップは1番組で10ドロップと数個の番組で始めか終わりで発生する字幕かECMの1ドロップという視聴時に100%気付かないもののみでした。なお、ログが残っていない分はこれよりも安定していたかと思います。

以上の結果だけ見ても非公式ドライバはかなり安定していることがわかります。

内蔵型なのでスッキリする

チューナーがパソコンに内蔵できるので、USB接続の外付けチューナーを使っていたときよりもスッキリしています。カードリーダーだけはアダプタを使って内蔵にでもしない限り外に出す必要がありますが、こればかりは仕方ないですね。

中の配線に関しては、自分は気になりませんでした。

また、内蔵できるので外付けタイプで起こる可能性のある接触不良のリスクが無くせるのも良いところです。

チューナー数は足りるなら十分

チューナーは、一つのボードに地上波とBS/CSをそれぞれ2つずつ搭載されています。必要な数は人それぞれですが、数が足りる人はこれ一つだけで賄えます。もっと撮りたければ上位モデルを買いましょう。

まとめ:良い製品だが今買うならPX-W3PE5がいい

導入は必要なファイルがビルドと設定が済んでいる状態で配布されているので、さほど苦労せずにできると思います。

PX-W3PE4自体についてですが、非公式ドライバを使えば安定して運用することができます。良い製品なのですがとっくに生産は終了しており、後継のPCIe接続だけで済み安定性も変わらないPX-W3PE5が買えるので、買うならそちらのほうがいいです。

もしくは、PX-W3PE5とたいして値段の変わらないe-betterのDTV02A-4TS-P(か、それに約3000円追加してB-CASカードが付属したもの)もおすすめ。地デジ・BS/CSの組み合わせで最大4チャンネル同時録画することが可能で、px4_drvも使えます。安定性も良いです。

良いところ
微妙なところ
  • ドロップほぼなし
  • 内蔵型なのでスッキリ
  • ロープロファイル対応
  • 地上波とBS/CSをそれぞれ2番組同時に視聴・録画可能
  • チューナー数は足りるなら十分
  • 非公式ドライバだと内蔵カードリーダーは使用不可
  • 内蔵カードリーダーの出来はあまり良くないらしい

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